タクシーの燃料にLPガスを使う理由は?転職前に知っておきたい基礎知識

タクシードライバーへの転職を考え始めると、募集要項や会社説明の中で「LPガス車」「ガス充填」といった聞き慣れない言葉に出会い、戸惑う方は少なくありません。一般的な乗用車のようにガソリンを入れるわけではないと知り、なぜタクシーだけ違う燃料を使うのか、給油の仕方や手間はどれくらいかかるのか、不安に感じる方もいるでしょう。
こうした疑問は、タクシーの燃料事情を知ることで解消できます。今回は、タクシーの燃料に使われるLPガスについて解説します。
タクシーの燃料はガソリンではなく「LPガス」が主流!

街中を走るタクシーは、外観こそ一般の乗用車とほとんど変わりません。しかし燃料タンクの中身は大きく異なります。
実は日本を走るタクシーの9割以上がLPガス(液化石油ガス)を燃料としています。LPガス(液化石油ガス)は、主にプロパンやブタンを原料とする燃料です。
専用のボンベに液体の状態で充填し、エンジン内で気化させて燃焼させる仕組みで走行します。ガソリン車のように給油所でガソリンを入れるのではなく、LPガススタンドで専用のノズルを使って充填する点が大きな違いです。
タクシー業界でこれほどLPガスが普及している背景には、コスト・環境性能・耐久性といった複数のメリットが関係しています。次の章で、その具体的な理由を詳しく見ていきましょう。
なぜタクシーはLPガスを選ぶのか?3つの理由
タクシー会社がLPガスを採用する理由は、単なる慣習ではありません。ここでは、タクシーの燃料としてLPガスが選ばれる代表的な3つの理由を紹介します。
燃料コストを大幅に抑えられる
タクシーがLPガスを選ぶ最大の理由の一つが、燃料費の安さです。LPガスはガソリンや軽油よりも価格が安く設定されています。
ある時期の調査によれば、レギュラーガソリンが1リットルあたり約158円の時期に、LPガスは約97円と、ガソリンの半分近い水準でした。
タクシーは1日に200km〜300km以上という長距離を走行します。そのため燃料費はタクシー会社の経営に直結します。
日々のコストを安定して抑えられるLPガスは非常に経済的で、タクシーという業態と相性の良い燃料と言えるでしょう。
排出ガスがクリーンで環境にやさしい
タクシーは毎日長時間にわたって街中を走り続けるため、環境への配慮も重要な要素です。LPガスはガソリンと比べてCO2や窒素酸化物の排出量が少ないクリーンなエネルギーです。
排気ガス中の有害物質も少ないことから、空気をきれいに保ちたい都市部を中心に早くから採用が進んできました。
日本自動車輸送技術協会の調査ではCO2排出量を約13.4%削減できるとされています。
環境対策としての役割だけでなく、タクシー業界全体のイメージアップにも貢献しています。
エンジンへの負担が少なく長持ちする
タクシー特有の走行環境も、LPガスが選ばれる理由の一つです。客待ちの間の長時間のアイドリングや信号待ち、市街地での低速走行の繰り返しは、一般の乗用車以上にエンジンへ負担をかけます。
LPガスは燃焼が安定しており、ススや汚れが発生しにくいという特徴があります。これによりエンジン内部をきれいな状態に保ちやすくなります。
結果としてエンジンの寿命が延び、故障リスクの低減にもつながります。
車両のメンテナンスコストの抑制にもつながる、タクシー運行を支える頼もしい燃料と言えるでしょう。
まとめ
今回は、タクシーの燃料としてLPガスが使われる理由について解説しました。LPガスは燃料コストの安さと環境性能の高さ、エンジンへの負担の少なさを兼ね備えた燃料です。
タクシードライバーへの転職を検討している方は、こうした基礎知識を身につけた上で、仕事や業界への理解をさらに深めていきましょう。
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