タクシー運転手は社会保険に加入できる?保険料や加入条件を解説

タクシー運転手への転職を考えているが、家族を養う立場として、健康保険や厚生年金といった保障がしっかりしているか気になっている方は多いのではないでしょうか。実は、タクシー運転手も一定の条件を満たせば、一般的な会社員と同じように健康保険や厚生年金、雇用保険などに加入できます。今回は、タクシー運転手が加入する社会保険の種類や保険料、加入条件についてわかりやすく解説します。
タクシー運転手が加入する社会保険とは

まずは、タクシー運転手が加入する社会保険にはどのような種類があるのか、それぞれの役割から見ていきましょう。
被用者保険(健康保険・厚生年金)の役割
被用者保険とは、健康保険と厚生年金保険をまとめた呼び方です。
健康保険は、業務外の病気やケガ、出産などに備える公的な医療保険で、医療費の一部が給付されるほか、働けない期間の生活を支える傷病手当金や出産手当金も受け取れます。
保険料は会社と従業員が半分ずつ負担する労使折半のしくみです。
一方の厚生年金は、国民年金に上乗せして加入する公的年金制度です。老後に受け取る老齢厚生年金だけでなく、病気やケガで障害が残ったときの障害厚生年金、自分に万一のことがあったときの遺族厚生年金も用意されているため、長い目で見た生活の安心につながります。
労働保険(雇用保険・労災保険)の役割
労働保険とは、雇用保険と労災保険をまとめた呼び方です。雇用保険は、失業したときに受け取れる基本手当(失業給付金)のほか、育児休業や介護休業を取得した際の給付金も対象になっており、収入面の不安を和らげてくれます。
一方の労災保険は、仕事中や通勤中の事故・ケガ・病気に対して、治療費や休業中の補償を給付する制度です。労災保険料は全額を事業主が負担します。
雇用保険料についても、会社側が従業員よりも多く負担する仕組みになっているため、労働保険は、運転手の自己負担を抑えながら万一に備えられる保険といえるでしょう。
タクシー運転手の社会保険料と加入条件
続いて、雇用形態によって異なる社会保険の加入条件について確認していきましょう。
正社員・嘱託社員が加入する4種類の社会保険
正社員や嘱託社員は、健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険の4種類すべてに加入するのが基本です。これは法令で義務付けられているルールであり、タクシー会社に正社員・嘱託社員として雇用された場合、会社側が加入手続きを行います。
求人票の「社会保険完備」は、この4種類がすべて揃っている状態を指します。
もし雇用保険や労災保険が未加入のまま「社会保険完備」とうたっている会社があれば、それは法令違反にあたります。転職先を選ぶ際は、実際にどの保険に加入できるのか、求人票や面接で具体的に確認しておくと安心です。
パート・アルバイトの加入条件
パートやアルバイトでも、一定の条件を満たせば健康保険・厚生年金の加入対象になります。具体的には、1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が、正社員の4分の3以上であることが基準です。
2024年10月以降は適用範囲が拡大されました。
これにより、週の所定労働時間が20時間以上、かつ月額賃金が8.8万円以上などの条件を満たすパート・アルバイトも、新たに加入対象となっています。短時間勤務を考えている方は、自分が対象になるかどうかを事前に確認しておくとよいでしょう。
まとめ
タクシー運転手は、正社員や嘱託社員として働く場合、健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険の4種類の社会保険に加入するのが基本です。それぞれの保険が、病気やケガ、失業といった万一の場面で生活を支えてくれるため、安心して長く働き続けるための土台になります。
また、パートやアルバイトであっても、労働時間や賃金の条件を満たせば加入対象となる場合があります。転職や働き方を検討する際は、求人票の「社会保険完備」の表記を鵜呑みにせず、実際の加入状況を確認したうえで、自分に合った働き方を選んでいきましょう。
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