タクシー運転手は交通違反歴があってもなれる?違反歴の確認方法は?

無灯火や合図不履行など、うっかりしていて軽微な交通違反となることもあるかと思います。タクシー会社へ就職や転職をしたい場合、過去の違反歴は不利に働くのでしょうか。タクシー運転手と交通違反歴の関係を解説していきます。

違反歴があってもタクシー運転手になれる?

タクシー会社が新規雇用をする場合で一定の場合には、応募者の適性診断を行うことが義務付けられています。この適性診断において確認される項目が運転履歴です。運転履歴とは、交通違反の累積点数のことをいいます。

違反歴ありでもタクシー運転手になる可能性はある

タクシー会社に違反歴を確認されることがあると説明しましたが、過去に違反があってもタクシー運転手になれる可能性はあります。

例えば、過去5年以内に起こした違反がない場合です。直近5年の間に違反がなければ、タクシー運転手の就職や転職にあまり影響はありません。

また、数年前に軽微な違反があっても、違反を繰り返していないようであればタクシー運転手になれる可能性はあります。

違反歴がある場合でタクシー運転手への就職が厳しくなるのが、事故惹起運転者に該当する場合です。

事故惹起運転者とは、死者や重傷者を生じた交通事故の運転者、あるいは軽症者を生じた交通事故の運転者で事故前の3年間にも別の交通事故を起こしたことがある運転者をいいます。

タクシー会社が違反歴を気にする理由は?

なぜタクシー会社は応募者の違反歴を気にするのでしょうか。理由は、タクシー運転手の仕事が客を安全に目的地に運ぶことだからです。タクシー会社にとっては、いかに安全に客を送り届けられるかが重要なポイントになります。

交通違反の点数と行政処分の仕組み

違反歴についてですが、交通違反があれば点数が加算される仕組みになっています。違反の種類によって加算される点数はさまざまです。例えば、無灯火の場合は1点、割込み等の場合は1点、携帯電話使用等(保持)の場合は3点加算となります。

中でも点数加算が重いのが酒気帯び運転や酒酔い運転です。検出アルコール度合によって14~25点加算(酒酔い運転は35点加算)となるほか、同時にほかの違反もしている場合はその分も加味されます。

さらに、違反点数が一定数を超えると行政処分の対象です。例えば、違反前歴0回で違反点数6点の場合は免許停止処分30日、違反前歴3回で違反点数6点の場合は免許取り消し処分1年(一定の場合は3年)など、違反歴や違反点数が高いほど処分は重くなります。

タクシー会社によっては運転経歴の証明書が必要

運転履歴は、自動車安全運転センターの発行する証明書でわかります。発行できるのは、次のような証明書です。

・無事故・無違反証明書(無事故・無違反の経過期間を証明)
・運転記録証明書(最大過去5年の違反や行政処分を証明)
・累積点数等証明書(現在の違反や事故の点数を証明)
・運転免許経歴証明書(過去に失効・取り消しの免許等を証明)

タクシー会社の採用試験や面接では、運転経歴にかかわる証明書の提出を応募者に求めることもありますので事前に確認しておきましょう。

まとめ

タクシー会社への就職では、過去の交通違反歴が影響することもあります。タクシー会社に証明書の提出を求められた場合は、取得が必要な書類を確認して用意しておくようにしましょう。