タクシードライバーの閑散期はいつ?売上を安定させる方法も解説

タクシードライバーへの転職を検討している方にとって、「閑散期の収入が心配」という不安は当然のことです。今回は、タクシードライバーの閑散期がいつなのか、そしてその時期でも売上を確保するための具体的な方法について詳しく解説します。
タクシードライバーの閑散期は?
タクシードライバーの閑散期は主に1月、2月、ゴールデンウィーク明け、お盆付近となります。これらの時期は利用客数が大幅に減少するため、売上への影響が避けられません。
なぜ閑散期となるのか、その理由を月ごとに紹介します。
利用客が減る1月
1月は年間を通じて最も厳しい閑散期のひとつです。年末年始の出費後は、多くの人が一気に財布の紐を締めるようになります。
また正月三が日は、営業している店舗や商業施設が減り、通常より短い営業時間となることも利用客減少の要因となります。正月休み中は企業活動も停滞し、ビジネス利用も大幅に減少します。
さらに、年末年始の帰省ラッシュが終わり、都心部の人口も一時的に減少することで、タクシーの需要が著しく低下します。
日数が少ない2月
2月は暦として日数が最も少ない月であり、これが直接的に売上機会の減少につながります。28日(うるう年でも29日)しかないため、他の月と比較して単純計算でも約10%の稼働日数減となります。
2月は観光客や旅行客も減少傾向にあります。ただし、中国の春節(旧正月)の時期があり、インバウンド需要(海外からの観光客)が一時的に増加することもあります。
この期間を狙って観光地周辺での営業を強化することで、売上の底上げを図ることが可能です。
GW明けや9月
GW(ゴールデンウィーク)明けの5月中旬から6月、そして9月は、レジャーシーズンが終了した後の反動で閑散期となります。GW中は多くの人が旅行や行楽に出かけるため、その後は外出控えの傾向が強くなります。
9月についても、夏休みシーズンが終わり、観光や遊びに出かける人がグッと減る時期です。学校が始まることで家族連れの外出も減少し、企業も下半期に向けた準備期間となるため、全体的にタクシー利用が低調になります。
お盆付近
8月、特にお盆の時期も閑散期のひとつです。帰省により都心部から人が消えるのは年末年始だけではありません。お盆期間中は多くの企業が休業となり、ビジネスマンの移動が大幅に減少します。
都市部では人口が一時的に減り、普段は通勤や商用でタクシーを利用する顧客層が地方に帰省してしまいます。
一方で、観光地や空港周辺では帰省客の需要が見込まれるため、営業エリアを調整することで売上維持を図ることも可能です。
タクシードライバーの繁忙期は?
閑散期とは対照的に、タクシードライバーにとって最大の繁忙期は12月です。
12月は忘年会シーズンで飲み会が圧倒的に多く、深夜から早朝にかけてのタクシー需要が急増します。クリスマス前になると買い物客が増加し、百貨店や商業施設周辺でのタクシー利用も活発になります。
さらに年末は帰省のシーズンでもあり、空港や駅へのアクセス需要も高まります。国内外の観光客も増加し、観光地周辺での長距離利用も期待できます。
この時期の売上をしっかりと確保することで、閑散期の収入減をカバーすることが重要です。
閑散期でも売上を安定させるには?
タクシー業界における閑散期は確かにタクシードライバーにとって苦しい時期ですが、適切な対策を講じることで売上の落ち込みを最小限に抑えることができます。
まず重要なのは、長距離を移動するお客様の多いエリアを狙うことです。空港や新幹線駅周辺、観光地への入口となる場所などは、単価の高い長距離利用が期待できます。
次に、需要が見込まれる場所に積極的に出向くことで回転率を上げる戦略も有効です。例えば病院周辺は通院客の需要があり、商業施設やオフィス街でも時間帯を見極めることで安定した乗車を確保できます。
休憩時間の取り方も売上に大きく影響します。需要のピーク時を避けて休憩を取ることで、稼げる時間帯を最大限活用できます。
さらに、配車アプリの活用も現代のタクシードライバーには欠かせません。GPS機能により効率的に顧客とマッチングでき、空車で走り回る時間を大幅に短縮できます。
これらの対策を組み合わせることで、閑散期でも安定した収入を維持することが十分可能です。