タクシードライバーの免許取得は難しい?試験に合格するコツ

タクシードライバーを目指すとき、免許取得がネックに感じる方も多いのではないでしょうか。タクシーのように営業目的で公道を走るときは、専用の二種免許が必要です。

そこで今回は、タクシードライバーの免許取得が難しいといわれる理由と、受験対策のポイントをご紹介します。

タクシードライバーになるには二種免許が必要

タクシードライバーとして働くには、通常の運転免許ではなく二種免許が必要です。どちらも普通免許ですが、一般的に思い浮かべられることの多い一種免許とは取得や使用の条件が異なります。

一種免許と二種免許の違いは、下記のとおりです。

・一種免許(普通自動車第一種運転免許):公道を走行するために必要
・二種免許(普通自動車第二種運転免許):営利目的で公道を走行(旅客を運送)するために必要

タクシーは営利目的で公道を走行するため、個人・法人問わずドライバーは二種免許の取得が必須となっています。

二種免許を取得するための条件

二種免許を取得するためには、次の条件を満たす必要があります。

・第一種免許の取得期間(運転経歴)が通算3年以上
・普通自動車第二種運転免許の試験に合格する

注意点は、運転経歴の通算方法です。違反や事故などで免許停止期間がある場合は、必要な取得期間(運転経歴)が延びます。免許停止となっている間は、取得期間に換算できません。

二種免許を取得するためには、一種免許のときと同じように普通自動車第二種運転免許の試験に合格する必要があります。受験資格は、下記の条件を満たすことです。

・21歳以上
・第一種免許の取得期間(運転経歴)が通算3年以上

上記のほかにも、19歳以上で普通免許等の免許取得期間が1年以上ある方は、特例によって受験資格特例教習を修了していれば受験資格を得られます。

一種免許と同じく、「直接試験会場へ行く一発試験」「教習所の合宿」「教習所へ通学」の3通りのいずれかで受験できます。

二種免許の取得が難しいといわれる理由

二種免許が難しいといわれる理由として、下記のとおり一種免許よりも合格率が低いことがあげられます。

令和4年中の運転免許試験実施状況

普通 AT限定
第一種免許 74.5% 74.1%
第二種免許 54.1% 59.4%

(出典:警視庁「運転免許統計 令和4年版」)

二種免許の試験では、一種免許とは異なる問題が出題されるため、ポイントを理解していないと合格は難しくなります。

しかし、50代や60代でも受験している人や合格している人がいるのも事実です。きちんとポイントを押さえて受験対策をすれば、年齢問わず二種免許を取得できます。

二種免許の試験内容と受験するときの注意点

二種免許も、一種免許と同じく学科試験・技能試験のふたつを受けます。学科試験はほとんどが一種免許と同じ問題が出題されるので、きちんと一種免許の復習と二種免許特有の問題の勉強をしていれば難なくクリアできます。

学科試験よりも、合格点が一種免許のときよりも高めに設定されている技能試験に注意しましょう。

二種免許の技能試験でチェックされるのは、下記のポイントです。

・V字・S字型の鋭角コース
・旋回
・縦列駐車
・方向転換

旅客法の範囲からも出題・評価されるので、一種免許に比べて難易度が上がります。例えば第二種免許特有の「指定場所停車」に関する問題は、ケアレスミスが起こりやすいです。

指定場所停車は、タクシー乗務でよくある「ここで停めてください」「バス停のところで停めてください」と言われる問題です。何も考えず指示にしたがってすぐに停車すると、本来停車すべきではない場所に停めてしまうことがあります。

顧客の指示に従いつつ、法律をきちんと遵守しているかどうかも評価される問題です。焦らず「あちらは停められないので、手前で良いでしょうか」「少し進んだところでも良いですか」と確認しつつ、停車可能な場所を選びましょう。

二種免許の試験に合格するためのポイント

二種免許の試験対策は、学科試験と技能試験に分けて考えることがポイントです。

学科試験は、前述したように一種免許と出題範囲が被る部分もあります。とにかくテキストをしっかりと勉強することが大切です。

教習所に通っている場合は、学校のテキストを繰り返し勉強しましょう。最初に問題を解いていき、出来なかったところを重点的に繰り返し勉強すると効率的に学べます。

技能試験は、実際に練習して体で覚えます。注意すべきポイントは下記の3つです。

・停車禁止場所をしっかり覚える
・停車時は後部左側ドアの幅を意識して間隔を空ける
・横断歩道や信号の通過時のルールを意識する

停車時は、お客様が降りることを想定して道路の左側端から30cm以内の位置を意識します。

二種免許の試験は、お客様を乗せて安全に走行できる知識・技能を試す問題が主です。お客様の命を預かることを念頭に、交通ルールを遵守しましょう。試験本番でも自然にできるように、普段から安全運転を意識することも大切です。

まとめ

二種免許取得は、タクシー会社に入社してから取り組める場合もあります。東京交通興業では、二種免許取得のサポートも充実しています。

例えば、免許取得にかかるスクールや登録の費用は東京交通興業が負担するため、金銭的な事情で受験を断念する必要はありません。通学はもちろん、入社後でも合宿(7泊8日)で免許取得を目指せます。二種免許取得がまだの方も、安心して東京交通興業への入社をご検討ください。