タクシー運転手は退職金をもらえる？相場はどれくらい？

タクシー運転手の仕事を始めるなら、退職金の有無や金額の相場が気になる人もいるでしょう。退職金がもらえるなら、応募したいと考えている人も多いかもしれません。ここでは、タクシー運転手の退職金について詳しく解説します。

タクシー運転手は退職金をもらえる？

ここでは、タクシー運転手の退職金の有無について解説します。

タクシー会社の中にも、退職金制度を設けている会社はあります。そのため、退職金制度があるタクシー会社に勤務していて、給付条件なども満たしている場合は、退職金をもらうことが可能です。

しかし、退職金制度を設けているタクシー会社はそう多くありません。退職金を受け取りたいなら、事前に退職金制度のあるタクシー会社かどうか調べた上で応募する必要があります。

タクシー会社の中で退職金制度を設けているところが少ない理由は、タクシー業界特有の事情が関係しています。

タクシー業界では、新卒で入社して同じタクシー会社に長く勤めるのは、あまり一般的ではありません。ほかの業界から転職して新たにタクシー運転手として働き始める人が大半です。中高年になってからタクシー運転手になる人も多く、平均年齢も高い傾向にあります。

定年退職という概念も、タクシー業界ではあまり意識されていません。定年制度そのものは設けられていても、定年後も年金を受給しながら嘱託などで働き続けるケースが多いためです。ほかの業界に比べて、定年を意識しないことが退職金制度を設けない理由と考えられます。

タクシー運転手が退職金をもらえる場合の相場について紹介します。

勤務先や地域などによって異なりますが、5年程度勤務した場合の退職金の相場は50万円程度です。その後は勤続年数が1年増えるごとに退職金の相場も10万円程度増えていきます。勤続年数10年で100万円、20年なら200万円という具合です。

会社にもよりますが、タクシー運転手の退職金は老後の心配を払拭できるほどの金額ではありません。そのため、退職金にあまり過度な期待しないのが賢明といえます。

老後の生活プランを立てる際には、退職金を計算に入れず、可能な限り長く勤めて貯蓄額を増やすのが無難です。

また、退職金の具体的な金額の目安を知るのはそう簡単ではありません。どうしても知りたい場合には、応募を検討しているタクシー会社に直接問い合わせてみるのもひとつの方法です。

タクシー運転手の仕事は退職金がなくても次のようなメリットがあります。

タクシー運転手の仕事は勤務時間や日数などを調整できるところが多いです。そのため、60歳以降でも無理なく働き続けられます。

そして、長く働ける分だけ収入が途切れないのがメリットです。ただし、老後は仕事を辞めてゆっくりと過ごしたいと考えている人は、十分な退職金を受け取れる会社に勤務するのが良いでしょう。

タクシー運転手は自分の仕事量を自分で管理できるため、タクシー会社に勤務しているものの自営業に近い感覚です。一定の年齢に達すると働けなくなることもなく、やる気さえあれば高齢になってからでも、若いころと同じように稼げます。

タクシー会社が定年を定めていたとしても、退職後に嘱託や個人タクシーとして活躍することも可能です。高齢になってからでも稼ぐ手段があれば、退職金の額が少なくてもそれほど気になりません。

タクシー運転手は、退職金がないところも多く、あったとしても金額はあまり期待できません。しかし、やる気さえあれば、高齢になってからでも働き続けられるため、退職金に頼らなくて済むのがメリットです。

高齢になっても引退せず、社会参加を続けたい人は、ぜひタクシー運転手の仕事を検討してみましょう。